コーナーの基本はアウト・イン・アウト

バイクの免許をとったばかりの初心者が運転をする時に慌てるのが、大きなカーブを曲がる時です。

趣味でバイクに乗っているという人の多くは長距離ツーリングを好んで行いますが、このときよく選ばれるのがいわゆる「峠攻め」と言われるぐねぐねとした山道です。

好みはあると思いますが、運転に慣れたベテランライダーにとって、山道でたくさんのカーブがある道を走行するのは大きなライディングの楽しみになります。

中でも一番爽快感があるのが難しい大きなカーブをうまく曲がれた瞬間です。
最初のうちはおっかなびっくりで思い切りスピードを落として乗車をしてしまいますが、少しずつコツが掴めてくるとスピードをそれほど落とさず、スムーズにコーナリングをすることができます。

大きなコーナーを曲がるときのコツとしては「アウト・イン・アウト」という方法があります。

これはコーナーに入る時、曲がっている途中、出るときの3つのポイントをどう進行するかということを示すものです。

特にカーブが右側に曲がっている場合はこれをしっかり曲がることで、カーブ全体を体で感じながら曲がることができます。

アウト・イン・アウトでは、まずカーブ手前にではできるだけ道路の外側を走行し、体を傾けてカーブに入ります。

曲がっている時にはできるだけコーナーの内側のラインに入るようにし、最後に抜けるときは再びできるだけ道路の外側に向かって進路をとります。

初心者の場合、コーナリングの途中でラインが膨らんでしまうことを怖がってしまうことから、できるだけ内側のラインで入ろうとしてしまいがちです。

ですがむしろアウトラインからカーブに入った方が少ない円周で素早くコーナーを曲がれるので、最初のうちはゆっくりと、次第にスピードを出しながら自分が曲がれる角度を覚えていきましょう。

入る時は減速をして出る時には加速する

もう一つ、初心者が間違いがちなのがスピードの出し方です。
プロのレーサーがサーキットを走行している様子を見ていると、ものすごいスピードでビュンビュンとカーブに入っていきますが、素人にはそうそうできることではありません。

一般公道で大きなカーブを曲がる時には、対向車が突然飛び出してくるという危険性もありますので、まず最初はゆっくりとカーブの中に入り、カーブの先の見通しを確認できてから加速をするようにしましょう。

このことを「スローイン・ファーストアウト」と呼びます。
減速をしてからカーブに入ると、カーブを抜けた時にはバランスを崩しがちですので、抜ける直前から加速をすることで再び車体バランスが回復し、次の運転に備えることができるようになるのです。