安全な走行をサポートしてくれる機能

車に搭載されている装置のひとつに、「横滑り防止装置」という機能があります。
これは車を運転しているときに安全な走行ができるよう、サポートしてくれるものです。

車で走る道はさまざまですが、場所によっては急なカーブを曲がる必要があったり、カーブが連続したりすることがあります。
こうした場所はスピードを落として運転すれば普通に走行できますが、ときにはスピードが速すぎてカーブの外側に車体がはみ出してしまうことがあります。
また、反対に内側へ車体が入り込みすぎてしまうこともあります。

このように本来走るべきラインからはみ出てしまうと、事故やトラブルの原因になります。
特に最近は自転車を運転する人が車道の端を走るようになったため、横滑りを防ぐことはとても重要になっています。
その意味でこの装置も注目されているのです。

横滑り防止装置はメーカーによって呼び方が異なりますが、多くの場合はこの名称で通じます。
また、会社によっては「ESC」という呼び方をすることもあるため、一応覚えておくと良いでしょう。

横滑り防止装置のメリットは、自分がミスをしても安全に走行できること

横滑り防止装置のメリットは、当然ですが「横滑りをすることなく、安全に走ることができること」です。
通常の路面で横滑りをすることは少ないかもしれませんが、場所によっては路面の凍結で滑りやすくなっていることがあります。
特に冬に雪が降る地方では路面が凍りやすく、車がブレーキをかけても止まれずに事故を起こしてしまうケースがあります。
しかしこの装置がついている車ならスムーズにカーブを曲がることができます。

若い人だけでなく50代や60代でも安全な運転をしやすいため、ついていると非常に助かる装置と言えます。
最近は高齢ドライバーの事故も増えていますが、横滑りを防ぐことで起こらずに済むトラブルもあるはずです。
この装置は国内の事故を大きく減らせる可能性のあるものとしても、重要視されています。

雨の日の路面も滑りやすくなっています。
これは雪が降る降らないに関係なく、比較的温かい地方でも同じです。
横滑り防止装置は水による滑りも防いでくれるなど、さまざまな状況に対応してくれます。

横滑り防止装置には、残念ながらデメリットもある

横滑り防止装置はメリットだけでなく、実はデメリットも存在します。
それは「スポーツ走行には不向き」ということです。

一般の車が走るときには横滑り防止装置は助かる機能ですが、レースなどのスポーツ走行ではあまり役立ちません。
レースやラリーでは過酷な条件下で走行するため、こうした状況には対応しきれていないのです。
ただ、今後はレース向けの車にも導入される可能性もあるでしょう。