オーバーヒートが起こりやすい状況を知っておく

自動車に乗っていて立ち往生トラブルが起こることがありますが、その原因としてよくあるのがオーバーヒートです。

オーバーヒートは自動車内部のシステムが過加熱の状態になってしまい、正常な動作をしなくなってしまうことを言います。

オーバーヒートの起こる原因はいろいろありますが、症状としてはエンジン本体の熱が高くなることで操作が不能になってしまい、完全に動かすことができなくなります。

加熱したエンジン部分は燃料室では900度近くもの温度になってしまうので、オーバーヒート状態になった時には決して不用意に機器類に触れてはいけません。

まずは安全を確保するために動かせる範囲で路肩などに移動をし、後続車が追突をしないように三角停止板や発煙筒をつかって合図をしましょう。

走行できなくなった時に計器盤を見ると、オーバーヒートの時には水温計が「H」を示しています。
オーバーヒートは急に完全に動かなくなるということはほとんどなく、次第に動作が不安定になっていきますので、もし計器類を見て急に「H」側に針が振れるようになっていたら早めに安全な場所に移動しましょう。

いずれもエンジンを冷却するためのしくみですので、何らかの理由によって機能ができなくなることにより、エンジン加熱を止めることができずにオーバーヒート状態になってしまいます。

オーバーヒートの原因として考えられること

オーバーヒートの原因として一般的なのは「冷却水漏れ」「ウォーターポンプ故障」「冷却用電動ファンの故障」「サーモメーターやサーモスタットの故障」です。

長距離ドライブをする時にはオーバーヒートを避けるために、あらかじめこれらの部品に異常がないかを見ておくことが大切です。

冷却水は消耗品であることから、定期的にチェックをしてください。
冷却水タンクはエンジンのすぐ近くにあり目視で残量を確認できるようになっており、極端に減っている場合は漏れている可能性があります。

次のウォーターポンプですが、こちらは冷却水を循環させるための装置です。
通常は滅多に故障をすることはないのですが、シャフト部分のシールが劣化することにより、冷却水漏れを起こしてしまうことがあります。

ウォーターポンプ部品の寿命はだいたい10年もしくは10万キロと言われており、劣化が進んだ場合は交換をしておくことが必要です。

なお車種によってはウォーターポンプをファンベルトを使って回していることがあり、ベルトが劣化をしてしまうことによりウォーターポンプがうまく機能せず、それがオーバーヒートの原因になってしまうこともあります。

オーバーヒートは古い車で起こりやすいので、もし特に理由なく発症した場合は買い替えの時期と思った方がよいかもしれません。